2016年に国際平和映像祭(UFPFF)の賞として新設された地球憲章賞は、地球憲章アジア太平洋・日本委員会から贈られる賞です。地球憲章賞は、地球的な課題や持続可能な未来をテーマにした優れた作品に贈られます。副賞として現金7万円が授与されます。
「地球憲章」(Earth Charter)とは、持続可能な未来のための価値や原則を明らかにしたもので、球環境問題が課題になり始め、貧困、人権などが国際社会の共通のテーマとなった20年ほど前から、こうした人類共通の地球的な課題に対応するには、条約や国際機関の整備などだけでなく、人々の意識や行動そのものが変革されることが必要であるということから、世界のさまざまな地域、分野の有識者が集まって草案が検討され、2000年に決定されたのが「地球憲章」です。
「地球憲章」は、1992年のリオ地球サミットで地球市民が持続可能な暮らしを行うための行動指針として、必要性が求められ、様々なNGOが草案を提出しましたが、合意に至らずリオ原則宣言が採択されるに留まりました。
そこで、リオ・サミットの事務局長を務めたモーリス・ストロング氏(アースカウンシル会長)と、ミハエル・ゴルバチョフ元ロシア大統領(グリーン・クロス・インターナショナル会長)が地球憲章を作成するという課題をとりあげ、彼らを中心に世界の各地域を代表して24名の委員から成る地球憲章委員会が結成され、2000年3月にパリのユネスコ本部で開催された地球憲章委員会において、最終的な「地球憲章」が完成、2000年6月にオランダ・ハーグのピースパレスで正式に発表されました。
私たちの住んでいる青く輝くこの地球は、私たち人類だけのものではありません。 他の多くの動物、植物と共存し、彼らによって生かされているのです。この美しい地球は私たちの子供や孫の世代とも共有するものです。それ故に、わたくしたちの社会経済活動、日々の暮らし、生き方を 生きとし生けるものに配慮する持続可能なものにしなければなりません。互いに偏見をもたず、争いを避け、弱き者には配慮の手をさしのべ、平和で協調にみちた地球社会を築いていこうではありませんか!これこそ地球憲章の示す精神です。
- 地球憲章アジア太平洋・日本委員会代表 広中和歌子(元環境庁長官、前参議院議員、地球憲章国際審議会委員)
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