作品内容
「パキスタンは危ない」とみんなが言っていた。
洪水による伝染病の発生、度重なる自爆テロと政情不安を理由に、外務省も「退避勧告と渡航の延期」を要請していた。
けれど、私がパキスタンで経験した出来事は、日本で得られた数々の「情報」とはかけ離れたものだった。
「テロリストなんてどこにいる?」
そういって笑うパキスタン人がいるだけだった。
洪水や難民、対テロ戦争の陰で語られないもの、国の後ろにある一人ひとりの顔を描いてゆきたいと思った。
撮影・編集 尾沼宏星(早稲田大学川口芸術学校 8期生)
応募者からのメッセージ
パキスタンの夜は真っ暗です。街灯も少なく、停電だって日常茶飯事です。けれど、暗闇があって初めて光が生まれることに気付きました。破られたことの無い平和があったとして、人はそれを知覚できるのでしょうか?あらゆるものが内在する両義的な世界を、これからも見つめ続けてゆきたいです。
自己PR
大学では文化人類学を専攻していましたが、活字で論文を書いてゆくと同時に、映像で人の心に届くものを作りたいという思いがありました。映像には世代、言語、国境を超える力があります。微力ながら、自分に何ができるのか真摯に考え、実現させてゆきたいです。
作者名
尾沼宏星(早稲田大学川口芸術学校・2年生)
twitterアカウント
@heroto4